このページでは初心者が躓きやすいフレームの詳細について説明していこうと思います。フレームの話は一見複雑そうですが、複雑なので一緒に紐解いていきましょう。
よくみんな「ソルの5K発生3F!?早すぎだろ!!!」とか「カイの5K持続8F!?長すぎだろ!!!」とか嘆いてますが、このページをみればみなさんも嘆けるようになるかと思います。
また、このページでは5Pや2Sといったテンキー表示が使われます。よくわからないと感じた方は用語集にテンキー表示の説明があるのでこちらからどうぞ
まず、カイ=キスクの5Pを例に考えてみましょう
カイの5Pは何の変哲もないフツーに強い小技です、なぜそうなのか?というところまで説明していこうと思います。
カイの5Pは全体15Fです、短いですね~、60Fで1秒なので、1秒で4回出来ますね。
さて、格ゲーでは全体フレームはあまり見ません。そこから掘り下げた
を見るのが一般的です。
カイの5Pは発生5Fです。ここで皆さん「あっそう・・・で?」ってなるかと思います。ですが、フレームを知ってる人は「5Fかー、いいね!」ってなります。ようは知識の差ですね。
そもそも発生って何?という話なんですけど、ここでカイの遠Sを比較用として出していきましょう。
遠Sの発生は10Fです。5Pのほうが発生Fが少ないのが分かりますね。実際に技を出してみればわかると思うんですけど、明らかに攻撃判定が出るまでの時間の差が分かると思います。この時間を数値化したものが発生Fです。
格闘ゲームは相手より早く技を当てると技の打ち合いに勝てます。発生10Fと発生11Fの技を同じタイミングでぶつけ合うと、10Fのほうが勝つってことですね。このことからわかる通り早い技=正義です。もちろんそれ以外の判断基準もありますが・・・フレーム関係ないので割愛します。
このゲームではP、K、S、HSと攻撃の種類が分かれていますが、それぞれ発生の目安があります。その中でも立ち回りで使うことが多いP、K、Sの3つを説明していきます。
ここで重要視されているP系統の技は5Pと2Pです。理由は主にあばれで使うからです。そもそも相手の攻めに割り込むというリスクのある行動をするのですから、発生が早い方が信用できますよね。
発生の目安は5Fです。カイの5Pがフツーといった理由が理解できましたね。余談ですが、一番遅いPが7Fで、一番早いPが3Fです。(アクセルの2pは10Fですが、P系統の中でも特殊なので外しました)。
目安が5Fと聞いてから、「7Fは遅いな」とか「3Fは早いなー」という感想が出てきたのではないでしょうか?
ここで重要視されているK系統の技は2Kです。2Kは少し長めの小技として使いますが、少し離れているときに差し込みに行くという使い方や、確反を取りにいく使い方もあります。
2Kの発生の目安は6Fで、最速は5Fで、最遅は7Fです(ポチョの2Kは10FですがK系統の中でも以下略)。あまり差がありませんね。でもこの1Fで結構差が出たりするんです。
余談ですが、ソルの5Kは発生3Fです。P系統の最速と同じです。なんででしょうね。
ここで重要視されているS系統の技は遠Sと2Sです。多くのキャラが立ち回りの主軸にする技ですね、牽制や差し返しに使います。発生が早いことによる恩恵も高いです。遠S最速はそれだけで個性ですね。
遠Sと2Sの発生の目安は11Fです。開幕じゃんけんで強い目安も11Fぐらいですね、それより遅いと少し不安です。
遠Sの最速は9Fで、最遅は12Fです(名残雪の遠sはレベル1の時は16Fですが外れ値すぎるので外しました)。2Sの最速も9Fで、最遅は14Fです。
S系統の技はほかにもリーチの長さや判定の強さも判断基準としてあるのでフレームだけで強い弱いは決まりません、用途にあった使い方をしましょう。
硬直は攻撃した後の後隙です。これは簡単ですね、硬直が長いと反撃をもらいやすくなって短いともらいづらくなります。どうせならリスクの低い技を振りたいですよね。
わかりやすいのだとラムのサブロバートとか。
この技はわかりやすく硬直が長いですね、数値にすると硬直は42、ガードされた際は27Fの隙ができます。ガードされるとピンチな大技です。
マイナーなところでアクセルの技も見てみましょうか、アクセルの蝸牛という技があります。
こちらの技、なんと後隙が29Fあります。ガードしたとしても24Fの隙です。長すぎます。大技でもないのに・・・いくらリーチが長いとはいえこれは致命的です。
わかりやすい話をするとこの24Fという長さ、上に挙げたサブロバート(発生19F)が確定します。トレモで試してみてください、PUNISH!!と出るはずです。ほかにはソルのファフニール(発生24F)が確定したり。
このように、普段見る技にも意外な弱点が見えたりします。フレームの面白いとこです。
さて、ここでガード有利という概念について説明しましょう。これは何かというと、ガードされてもこちらが先に動けるという状態のことです。
ガード有利の技をガードさせてから双方同じ発生の技を振ったらこちらが勝つということです。そんな技には暴れたくありませんね。
大体ソルのファフニールやジオのトロヴァオンといった発生が遅い技がガード有利の技が多いです。
表記が-だったらガード不利で、+だったらガード有利です。調べる際には間違えないように!
持続は簡単に言ってしまえば、攻撃判定の残る長さです。5KやHS系統が長かったりします。持続が長いとどういう利点があるかというと、置き技として信用できます。相手の目の前において相手が引っかかるのを期待するという行為なので、持続が長いほうが引っかかりやすいのです。リーチが長いとなおよし!!
置き技として使える目安は4F以上で、実際に置き技として使われているのはソルの5HSや2S、シンの2Sなどですね、ほかにもいろいろあります。
余談ですが、大体そのキャラで一番持続が長い技で5Fや6Fなのですが、カイの5Kは持続8Fです。一人だけおかしい
ここまで見ていただければ、各キャラの遠Sや5Pなどの強さや必殺技の特徴などの考え方が分かると思います。
じゃあこっからどう実用性ある知識にもっていくの?ってことなんですが、ソルの遠Sを例に説明していこうと思います。皆さんも一度は腹パン固めで苦しんだと思うので実感しやすいと思います。
まず、ソルの遠Sのフレームについて説明していきます
発生は10Fです。早いですねーインファイターって感じです。
持続は2Fです。短いですね、置き技としては期待できないでしょう。
硬直は13Fです・・・おいちょっとまて短すぎないか?
失礼、取り乱しました。先ほど硬直の話をしたときに、ガード有利という概念も一緒に説明しましたね?フレームを見るときには発生と硬直、ガード時の有利不利が最優先です。持続はその次ですね。
その認識をしたうえで、ガード時のフレームを見てみると・・・+2Fです。
なるほど、発生10Fという早い技でありながら、ガードさせて有利をとれる・・・
強すぎだろ!!!
・・・といったように、フレームをみればその技が強いのかどうか、なぜ強いのかがわかるわけです。この場合、ソルの遠Sがなぜ強いのかというと、発生10Fという早い技からガード有利をとることができるという点が強いわけですね。
比較用に、同じようにガード有利をとれるカイの6Kの発生は25Fです。
硬直の欄でも申しましたとおり、普通はガード有利の技をガードした場合、暴れたくないんです。ソルはそれをいいことに遠Sを連打してるだけで固めを成立させることができます。だって暴れたくないんだもの。
別にソルは遠S連打のほかにも選択肢はあるわけです。怖いことにソルは火力も一級品です。一度選択を誤ればslash!!です。RISCゲージもあるわけですから、悠長にしてるとさらにやばいです。
遠Sをガードさせた時点でソルは一つのゴールに至ったというわけです。
さて、あなた方はソルの遠Sの強みを知りました。では実践でそれをどう活かしますか?
一度遠sをガードしてしまえばソルの有利な攻めが展開されます。できれば近づかせたくないですよね。
だったらどちらかというと迎撃するような立ち回りがいいんじゃないでしょうか?また、遠Sには6Pも有効です。固められたら6Pが有効かもしれませんね。
また、発生10Fでガード+2Fなので、遠S連打は8Fの空きがあるわけです。腹パン連打しかしないソルには2Kなどの8F以下の発生の技で割り込めるのではないでしょうか。
ソル側もいろいろ考えることができますね。遠Sをガードさせた時点で+2をもらえるんです、テンション上がってきませんか?例えば相手が6Pや2Kで割り込もうとしたところを読んでこちらも2Kをすることで一方的に勝つことができますね。
6Pを一点読みするのなら2Sもいいですね。ソルの2Sはカウンターヒットですさまじいリターンを得ることができます。大体のキャラの6Pは発生9Fほどです。ソルの2Sは発生10Fですが、ここでも+2の恩恵が出てきますね。
怖くて全然暴れようとしない人には投げも有効ですよね。このようにガード有利を盾にどんどん無法なことができちゃいます。テンションアゲアゲです。
どうでしょう。フレームだけでこんなにもいろいろなことを考えることができるんです。奥が深いですねーフレーム。私たちがおじになるのも納得です。
キャラの技1つ1つにこんないろいろ考えるというのもだるいですよね。前述したとおり、技で特に重要なのは発生と硬直、ガード時の有利不利です。そのキャラのフレームを調べる際はダストループのようなサイトにあるフレーム表をズラーっとみて発生が早かったりガード有利な技だけ着目するのがいいと思います。
フレーム以外だとリーチの長さや判定の強さというものが挙げられます。こちらのほうがイメージがつきやすいのではないでしょうか?
さて、この項目ではアタリハンテイ力学について説明しましょう(ヒットボックスの見方のことです)
上の項目でソルの遠Sについて説明しましたね?あのようにぶっ壊れではあるのですが一つ弱点があります。リーチです。
こちらが遠Sのヒットボックスです。初見だと宇宙猫になること間違いなしな画像ですね~
この画像は水色の四角のところと赤色の四角のところを主に見ます。
水色の四角はくらい判定、このゾーンに攻撃が重なったら被弾するということですね。
赤色の四角は攻撃判定、このゾーンに相手が重なったらヒットするということですね。
攻撃判定を見てわかる通り、くらい判定が包み込んでますよね、リーチも遠sと考えたら前進するとはいえ短めです。これらの情報から総評すると、当たれば強いがリーチが短く、判定もそんなに強くないということです。
さて、この情報を踏まえたうえで、カイの遠sも見てみましょうか。
すでに何かがおかしい。
剣の先端のほうに水色がありませんね。ということはくらい判定がないということですね。つまり・・・
ソルの遠Sとカイの遠Sの剣の先端がかちあえばカイが一方的に勝つということです!!!!!
強すぎるだろ~
フレームも見てみましょうか、発生は10Fです。この長さ&判定の強さだと破格すぎます。強すぎです。
持続は3F、リーチ自体は長いけど持続は短めだから置きとしては普通です。
硬直は16F...短すぎだあ!!!
ガード時は-5、さすがにガードしてもリターンはありませんね。しかしこの発生の早さと硬直の短さは破格すぎです。だからみんな遠Sをぶんぶんするのです。ヤバイです。
まとめると、カイの遠sは当たった時のリターンはソル以下ですがそれ以外が強いということです。立ち回りで強い技ですね。
フレーム周りは目安を知れば意外とわかりやすいですが、最初の方はフレームなんて知らないでも試合になりますし覚えなくていいです。
しかし、フレームを覚えればそのキャラの意外な弱点が分かったり、新たな魅力に気づいたり、いろいろ恩恵もあります。
暇だなーっていう時間とかに調べたりすると楽しいですよ!
わかる